お祭りとアクティベーション - iPhone 3G
iPhone 3Gの発売はまるでお祭りのようだった。ソフトバンクのフラッグシップ店である表参道店でのみ、発売日の午前7時より発売と設定したためか、発売日の未明までに1000人を超える購入希望客が列を成したそうだ。ソフトバンク側が事前に道路使用許可をとっていたそうで、列に並んだはいいもののトイレへ行きたくなったという人のために、30分の自由行動が許される整理券が随時発行されたということと併せて、ソフトバンク側の粋な計らいに不満が漏れることは少なかったようだ。並んだ人は持ち込んだ折りたたみの椅子に座るなり、寝袋に潜り込むなり、隣の人同士と談笑するなり、自身のケータイでワンセグを楽しむなり、割と気楽に時を過ごすことができたみたいだ。それぞれがそれぞれの時間を過ごすというのは間違いないけれど、並ぶ目的は皆同じで、iPhone 3G発売前夜のこれはある種のお祭りのようにも見えた。
それはさておき、お祭りには当然のように混雑が伴う。なかなか前に進めず、屋台で食べ物を買うのにも一苦労を強いられる。iPhone 3Gの1000人以上が並んだ購入祭りは、先頭にいた人は数日にわたって、後列のほうに並んでいた人も半日ほどかけて、混雑にもまれながら(正確には、大半の時間が停滞だけれども)、iPhone 3Gを手にしたわけです。
でも実は、iPhone 3Gでお祭りに巻き込まれたのはソフトバンク表参道店やその他の店舗で並んだ人々だけではなかった。iPhone 3Gを利用するには、一度パソコンに繋いでiTunesを経由してSIMカードへの書き込みとApple側とのアクティベーションを行う必要があるのだけれど、世界同時発売ということもあって、Apple側とのアクティベーションがお祭り状態になったようです。要は、Apple側の回線が非常に混雑して繋がりにくくなってしまった、と。
セルフでのアクティベーションは、アクティベーションする設備を有していないソフトバンクの店舗での購入者と、回線の混雑によって店舗側でアクティベーションのできなかった購入者が該当した。iPhone 3Gはアクティベーションをしなければ有する機能をすべて使えないだけに(正確には、緊急ダイヤルだけは使うことができる)、苛立ちを覚えた人は少なくなかったようで、iPhone 3Gを文鎮とたとえる発言がウェブでみられた。(確かに、iPhone 3Gのどこかプレミアムを感じさせる重みや、なめらかなカープをえがく背面の形から、納得のいく例えのような気がする。)
ひとりパソコンの前で、ネットの世界で繰り広げられているお祭りというなの混雑を目の前にしながら、すでに手に入れているiPhone 3Gを食べられないという煩わしさは、その当時は非常に辛いものでしたが、なかなか体験できるものでもなく、今となってはいい思い出…かな。
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